1・25今井高樹新春講演会

          1・25今井講演会報告

 「南スーダンPKO自衛隊派遣問題を考える}

   1月25日(水)札幌市教育文化会館を会場に日本国際ボラン

ティアセンタースーダン事務所代表・今井高樹さんを講師に招き

講演会を開催しました。

 今井さんは、日本国際ボランティアセンター(JVC)について説

明し、南スーダンとの関わりから自己紹介に入りました。JVCは

1980年に創設されたNGOでインドシナ難民支援を出発点として、

現在はアジア・アフリカの9ヶ国と東日本震災被災地で人道支援

と地域開発、調査活動などを行っています。

 2007年にJVC入職し、南スーダン(当時のスーダン南部自治

領)ジェバに駐在し、車両整備工場を運営しながら、帰還した難

民への職業訓練を実施していました。2010年に活動を終了し、

整備工場を南スーダンの団体に引き継いで(北部)スーダン・南

コルドファン州に移動しました。

 2011年同州で紛争勃発し、事務所が襲撃されたので緊急退避

しました。その後スーダンの首都ハルツームに駐在し、南コルド

ファン州での避難民支援を統括していました。

 2015年6月・12月と現地団体に引き継いだ職業訓練の状況を

確認するために南スーダンに出張した。9月・11月にもジェバに

出張し緊急支援を実施した。

 

 <南スーダンの歴史と内戦!>

 1956年スーダンがイギリスから独立したが、北側はアラブ系

人種であり、南側はアフリカ系であることから、スーダン政府と

SPLAM(現南スーダン政府)が半世紀に亘る内戦が続いた。

 2005年に南北和平合意が成立し2011年に南スーダン住民投

票を経て分離独立したが、

 2013年12月より南スーダンは再度内戦状態に陥いました。

ディンカ(大統領派)とヌエル(元副大統領派)による民族対立と

言われているが、内実は「石油利権」と「開発資金」を巡る勢力

対立である。他にもシルク・バリなどの民族があり、それが大小

様々な軍閥として存在し利権にありつこうと戦闘を繰り広げてい

る。権力を把握した大統領派は、資金・ポストを与える一方で、

反大統領派を武力で弾圧してきた。特定の民族を襲撃すること

も度々で、そのために大量の避難民が発生している。

 2015年5月~8月ユニティ州で大量虐殺・レイブ事件が勃発。

翌年4月和平合意が成立し、第一副大統領が復帰するなど閣僚

メンバーも決定し統一政府ができたが機能しない。7月に1万人

の大統領派が千数百名の元副大統領派の住居・軍事拠点にヘ

リコプター・戦車・ロケット砲などで襲撃し、ジェバ市内は「戦闘状

態」になった。元副大統領派はジェバ市内を撤退したが、政府軍

兵士達は市場・国連の倉庫などでの略奪と住民・避難民への襲

撃が多発した。

 略奪・襲撃を阻止する立場にあった国連PKO軍は、政府軍と

の全面対立を回避するために武力介入はできなかった。


 <国連PKO軍・NGOに対する敵意>

 南スーダン政府・軍・警察・市民の間には、和平交渉での国際

社会U特にアメリカ)の対応への反発がある。避難民保護施設に

はヌエル人の人々が多数滞在しているために副大統領派の武装

グループの「隠れ家」になっているとの反感がある。

「戦闘」を止められなかったPKO軍に対して、一般市民は、「おカ

ネばかりを使っていい生活をして、住民を守ってくれない。」との失

望もある。


 <現地でのNGOの対応>

 南スーダンには120のNGOが活動しており、NGOフォーラムを

結成し、地域住民との信頼関係を構築し、みずから情報を収集し、

国連とも協力した上で、各地の安全対策を講じてきた。2名の安

全対策担当者を配置し、必要に応じて民間警備会社も活用して万

全を期している。

 

 <駆けつけ警護を考える> 

 ◎ 非常に非現実的であり、相手が誰か、どの程度の人数か、

  装備はどの 程度なのかが明確でなければ派遣できない。


 ◎ 相手国の同意が得られるのか、前述したように相手国の政

  府軍と対峙した場合は全面的な戦争になる恐れがあり、対応

  できない。

 ◎ なにより、自衛隊が現地情勢を把握しているとは考えられ

  ないし、信頼関係が構築されていない。


 <日本が果たすべき役割は?> 

 ◎ 「南スーダンへの武器禁輸」安保理決議に反対して否決し

  た日本政府は自衛隊がいるために「南スーダン統一政府」

  を支持するしかなかったようであるが、「南スーダン統一政

  府」の正当性は欠如しており、「統一政府」に反対する勢力

  が増加している情勢では内戦は収束しない。

 ◎ ジェバ市民は「自衛隊」については知らないが、上下水道

  整備・ナイ ル架橋などの日本のODAについては知っており

  電気製品なども含めて信頼感があり、それを生かした非軍事

  面での重要な役割を果たすべきではないか。

  ・ 「殺し合い」を止めることが第一であり、紛争当事者への

  交面での働きかけが必要。

  ・ 国造りの支援・・・行政機構の整備・法律の整備(人権につ

  いての研修)、教育支援・復興支援など。

  以上、今井高樹さんは、南スーダンPKO自衛隊派遣に関連し

 て詳細な現地情勢と今後の日本政府の取るべきみちを示唆して

 くれました。

  「駆けつけ警護」も「宿営地防衛」も非現実的であり、一日も早

 く「内戦状況」を止め、住民の安全と生活の再建が重要であると

 強調してくれました。感謝に堪えません。

 

 安倍政権のうそ!

  < 昨年7月、ジェバ市内全域は「戦闘」 
     ・・・現在もその危険はある。南スーダンは内戦中!>

   <「駆けつけ警護・宿営地共同防衛」は、

       武力行使の第一歩。!

       "憲法違反"直ちに撤退させよう!>

  安倍首相は1月20日の施政方針演説で「[南スーダンの自

衛隊の活動を]世界が賞賛し、感謝し、頼りにしています。

・・・積極的平和主義の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄のた

め、皆さん、能う限りの貢献をしていこうではありませんか。」

と述べました。

 しかし、この間の報道により南スーダンの「衝突」の真実が

明らかになりました。まさに「戦闘」であったのです。自衛隊員

の安全を見せかけて「駆けつけ警護」を実施させるために現

地の報告文書「日報」を隠蔽したのです。

 先進国で南スーダンに派遣しているのは日本だけです。ド

イツなどが派遣していた「警察官」さえ撤退させているのです。

「内戦」を阻止するための国連PKO部隊は南スーダン政府軍

によって国内の移動さえ禁じられているのです。先進国で派遣

しているのは、日本だけです。それだけ、南スーダン現地は危

険な状況にあるのです。

自衛隊の派遣は、「蛮勇」でしかないのです。

 自衛隊の指揮権は、国連PKO部隊指揮官にあるのです。

軍隊でない自衛隊に「駆けつけ警護」も「宿営地共同防衛」も

要請されないのです。

さらにに国連PKO部隊指揮官は更迭されたままです。「内戦

中」の南スーダンに派遣された自衛隊員の<いのち>は、風

前のともしびです。犠牲の出ないうちに撤退させましょう。

世界中の誰も賞賛もしませんし、何の貢献もできないのです。

 

 在日米軍駐留経費・日本側負担 

   「 7、612億円 」 (昨年度分)

「日本と米国のコスト分担のあり方は他国のお手本になる。」

                     マティス米国防長官

  駐留経費に占める負担割合で日本は70%ですが、韓国

やドイツの30~40%とくらべると圧倒的に高いのです。そし

てアメリカと同盟関係にある他の26ヶ国の総額よりも多いと言

われているのです。

 日本は「世界一気前の良い同盟国」と世界中から揶揄されて

います。

 日米地位協定は、「植民地時代の地位協定」と世界中から揶

揄されています。日本にある米軍基地の管理権はアメリカにあ

るので、日本の政府や法律に規制されません。しかし、ドイツや

イタリアでは、演習や軍事行為は政府や法律に規制されます。

場合によっては基地内での警察権の行使なども認められてい

ます。

 オスプレイが「墜落」してもそばにも寄れず、事故原因も明確

にされないまま演習」が再開される。

こんな日本で、良いのでしょうか?沖縄の負担は軽減されない!


 「海を壊すな!」

  「サンゴを壊すな!」

   「ブロック投下をやめろ!」 

   このような抗議の声を無視して沖縄防衛局は、昨日8日、辺野古

新基地建設に伴う大浦湾の臨時制限区域内に大型コンクリートブ

ロックを投下しました。

   今後、ブロックを228個投下して固定用アンカーに使い、4~5月

頃までに汚濁防止膜を敷設する予定です。

 沖縄県は防衛局に対して2014年の当初計画からブロックの大

きさや個数が二転三転した経緯が明らかでないとし説明を求め、

説明を終えるまでブロックを投下しないよう要請していました。

   しかし、政府はこれを無視し海上工事に着手しました。

 沖縄県での選挙結果や世論調査に示された建設反対の圧倒的

な民意を踏みにじる暴挙であり許されません。また、憲法94条が

保障する<地方自治>を破壊するものであり許されません。

  辺野古新基地建設には最低3500億円(2014年試算)の経費

が掛かるのです。ヘリ基地と船舶の港湾機能をあわせ持つ最新

鋭基地として200年の耐用年数を誇り、オスプレイほか最新鋭

のF35戦闘機が配備され、運用で沖縄の基地負担はさらに増

すのです。

  新基地は危険なオスプレイの配備など沖縄基地をさらに強化

し、沖縄県民の財産であり、世界にとっても貴重な自然が息づく

海域を決定的に破壊します。

     安倍政権に建設工事中止を要求しようでは

                                                  ありませんか。

 

    「空中給油のホースや装備がオスプレイに

       ぶつかることがあり得る!」

「プロペラにぶつかれば大惨事を起こしかねない!」

 このように沖縄新報が報道した米軍資料には機体構造の欠陥を

認め、墜落事故を予想していたのです。その通りの墜落事故が起

きても米軍も政府も口をつぐんでいます。さらに許されないのは、

オスプレイが何もなかったかのように沖縄の空を飛び回っている

のです。

 オスプレイ訓練再開容認、ブロック投下などの政府による既成

事実の積み上げにも屈せず、沖縄県民は 

   「辺野古新基地建設はさせない」

  「オスプレィ配備反対」のたたかいを継続しております。

 北海道から、札幌から、

   連帯の声を挙げようではありませんか!

 

  <沖縄をかえせ!

    平和な沖縄にかえせ!

 

  辺野古新基地建設は

         許されない!>

 

  沖縄に連帯して

     平和憲法を市民の手に

    取 り 戻 そ う !!!!   

 

        さとうきび畑・・・沖縄を考える
                    (作詞・作曲・・・寺島尚彦)

  1,ざわわ ざわわ ざわわ       2,ざわわ ざわわ ざわわ
   広いさとうきび畑は               広いさとうきび畑は 
     ざわわ ざわわ ざわわ          ざわわ ざわわ ざわわ
   風が通り抜けるだけ              風が通り抜けるだけ 
   今日も見渡すぎり                 むかし海のむこうから
   みどりの波がうねる              いくさがやってきた 
   夏の日ざしのなかで              夏の日ざしのなかで 

 3,ざわわ ざわわ ざわわ      4,ざわわ ざわわ ざわわ
   広いさとうきび畑は             広いさとうきび畑は   
     ざわわ ざわわ ざわわ      ざわわ ざわわ ざわわ
   風が通り抜けるだけ            風が通り抜けるだけ  
   あの日鉄の雨にうたれ       そして私の生まれた日に
   父は死んでいった              いくさの終わりがきた
   夏の日ざしのなかで            夏の日ざしのなかで  

 5,ざわわ ざわわ ざわわ    6,ざわわ ざわわ ざわわ
   広いさとうきび畑は             広いさとうきび畑は   
      ざわわ ざわわ ざわわ           ざわわ ざわわ ざわわ
   風が通り抜けるだけ            風が通り抜けるだけ   
   風の音にとぎれて消える     知らないはずの父の手に
   母の子守りのうた               だかれた夢をみる      
   夏の日ざしのなかで            夏の日ざしのなかで   

 7,ざわわ ざわわ ざわわ    8,ざわわ ざわわ ざわわ
   広いさとうきび畑は             広いさとうきび畑は    
      ざわわ ざわわ ざわわ           ざわわ ざわわ ざわわ
   風が通り抜けるだけ            風が通り抜けるだけ    
   父の声をさがしながら         お父さんとよんでみたい
   たどる畑のみち                  お父さん どこにいるの
   夏の日ざしのなかで            このまま みどりの波に
                       夏の日ざしのなかで    

 9,ざわわ ざわわ ざわわ   10,ざわわ ざわわ ざわわ
   広いさとうきび畑は             広いさとうきび畑は 
      ざわわ ざわわ ざわわ           ざわわ ざわわ ざわわ
   風が通り抜けるだけ            風が通り抜けるだけ 
   おぼれてしまいそう            波のように押し寄せる
   夏の日ざしのなかで          風よ悲しみの歌を    
                         海にかえしてほしい 
                            夏の日ざしのなかで 

11,ざわわ ざわわ ざわわ
   風に涙は乾いても
      ざわわ ざわわ ざわわ
   この悲しみは消えない

 筆者の愛唱歌ですが、なにせ歌詞が11番まであるので全部は

歌わせて貰えず、三番までで終わらせられる。しかし、最も歌いた

いのは11番の「この悲しみは消えない」であり、現在の沖縄を考え

ると沖縄の人々は「悲しみ」を乗り越えて一人ひとりが安倍政権と

峙していることにただただ涙がこぼれるのです。


 沖縄には二度ほど戦跡巡りの旅に参加し、現地の人々の案内で

「平和の礎」やひめゆりの塔・ガマを見学し涙を流した。この度、『歴

史に学ぶ・沖縄戦跡巡りの旅から沖縄戦の実相を追う』を読んで、

作詞・作曲した寺島尚彦氏の「歌はこうして誕生した。」の文に接し

たのでここに掲載させていただきます。是非、ご一読を!吉井拝

 
 さとうきび畑に風が渡っていきます。

 沖縄が日本に返還されて30年目の夏を迎えました。あの痛ましい

戦争の記憶が少しずつ、彼方に遠ざかっていくなかで、平和への祈

りを込めた一つの歌が静かに語り、歌い継がれてきました。そして

今、父から娘へと引き継がれようとしております。


 昭和42年に作曲家寺島尚彦が発表した「さとうきび畑}は、田代

美代子が自分のコンサートで歌った。その後、NHKの「みんなの

歌」で千秋なおみと森山良子が歌って全国に紹介されました。
 

 寺島が初めて沖縄の地を訪れたのは、昭和39年6月、第二次世

界大戦後の沖縄が、まだアメリカの統治下にあり、沖縄への出入り

には日本人でもパスポートが必要な時代であった。

 ピアノ演奏の翌日、寺島さんは土地の人に案内してもらい、沖縄

のあちこちに残された戦場跡を訪ねました。日差しの強い午後の

ことでしたが、訪れたどこも静かなたたずまいを見せていました。

 案内してくれた男性と寺島が、さとうきび畑に差し掛かったときだ

った。

 「あなたが今、歩いているこの土の下に戦没者の遺骨が埋もれ

たままになっています。」

 ポツンと、おっしゃいました。思わず立ち止まった。すごいきれい

な空で夏の日差しの中、突然クラックラッとした。風の音がすごか

った。

 その音が戦争で亡くなられた人が号泣しているような、あるいは

、なぜ俺はこんな目にあったんだと怒号しているような声が耳元に

聞こえてくるような気がしました。これは、なんとかしなければて・・・

と私の心の中に潜在的に芽生えました。

  こうして、歌が芽生えた。そして寺島尚彦の初めての沖縄への

旅は心の奥に大きな宿題を残して終わった。


  東京に帰ってから、しばらくの間は衝撃は消えなかった。さとう

きび畑で聞いた風の音は、あれは普通の音と違うぞ!さあ、考え

たけど考えたけど出てこない。あるとき、ザワザワしたうるさい音で

もないし、サワサワしたきれいな音でもない。じゃ、これをくっつけて

みようと思って「ザワワ」というのを自分で考えついた時は、手を打

って、これだ!と思ったんですね。


  ざわわ ざわわ・・・11番まである歌の中で繰り返し、繰り返し、

合計66回も反覆されるこの言葉の中に、寺島さんがあの日、ご自

身の胸に鋭く突き刺さった衝撃を表現したのです。寺島さんがこの

「ザワワ」という言葉にたどり着くまでには二年の歳月が流れてい

ました。古希を迎えた寺島は、音楽教授として長年勤めた大学を

今年の春、退官し作曲活動にいそしんでいる。そして娘の夕紗子

さんはソプラノ歌手として活躍する一方、高校・大学で行進の指導

に当たっている。

 今年二月、夕紗子さんは、父が作った「さとうきび畑」をCDに吹き

込んだ。

 この歌ができてから35年がたちました。

いろんな方に愛され、いろいろな所で歌われてきました。とうとう娘

までこの歌を歌うようになりました。父から娘にというメッセージの

歌が少ないこともあって、こうして歌い継がれていくことをうれしく思

っております。

  今、こうやって、この場所に立って見ただけでは、あんな戦争が

あったなんて、誰も思わないような美しい場所になりました。

  戦争の悲惨さを風化させてはなりません。けれども、どうしても

人間の記憶は風化していきます。歌だったならば伝えられる。

風化しない何かが伝えられる、今、そんな思いがしています。


  さとうきび畑を風が渡っていきます。

  強い夏の日差しの中を今日も風がゆっくり

さとうきび畑を渡っていきます。

  この風を寺島さんは、歌として誕生させたのです。


  永久の平和への祈りを込めて・・・・。

(寺島尚彦さんは、平成16年3月23日、永眠された。享年73歳)


 

[イベント紹介] 緊急企画・『南スーダンPKO自衛隊派遣問題を考える』

新年講演会

「南スーダンPKO自衛隊派遣問題を考える」

~現地南スーダン駐在からの報告~

 昨年、南スーダンPKOに派遣されている自衛隊に対して、憲法

違反の「駆けつけ警護」と「宿営地防衛」の新任務付与が強行され

てしまいました。

 憲法が禁ずる武力行使への道そものです。

 憲法施行70年を迎える今年、自衛隊の新任務付与の問題点と

今後の憲法を巡る動向を踏まえ、南スーダンの実際の情勢と自

衛隊派遣や新任務が必要とされているのかなど、現地で支援活

動に従事し現場を最も熟知している今井高樹さんの一時帰国に

あわせて、今回緊急企画として開催いたします。

 皆様のご協力を宜しくお願い致します。

         講 演 会 次 第

演題 「南スーダンPKO自衛隊派遣問題を考える」

      ~現地南スーダン駐在からの報告~

講師 今井高樹さん

    (日本国際ボランティアセンタースーダン事務所代表)

日時 1月25日(水) 18:00~20:00

会場 札幌市教育文化会館 3階 研修室305

 (札幌市中央区北1条西13丁目 電話011-271-5821)

参加費 資料代として500円を申し受けます。

☞☞今井高樹さんのプロフィー

 日本国際ボランティアセンター(JVC)スーダン駐在スタッフ現地代表

 会社員生活のかたわらJVCの活動にボランティアとして関わる。

2004年に会社を退職、アメリカの公立小学校にインターンとして

勤務した後、2007年よりJVCスーダン現地代表。スーダン南部自

治体(現南スーダン)ジュバに3年にわたり駐在。2010年よりスー

ダン(北部)の南コルドファン州に移動。2011年の紛争勃発後は、

首都ハルツームに駐在する。

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  11月 6日、札幌市教育文化会館を会場に「戦争をさせない

1000人委員会」事務局長・内田雅敏弁護士を招いて『安保法

制違憲訴訟は三つの共闘』~安保法制違憲訴訟の現状と展

望~と題して講演会を開催しました。

 違憲訴訟に入るに先立って、憲法前文や各条文、日中共同

宣言、ポツダム宣言、カイロ宣言の内容について述べ、特に

72年日中共同宣言の内容の重要性について説明した。

72年当時の中国は覇権主義を批判しており現在の動向とは

異なっていることに注目し、中国に求めるべきと述べた。

  「安保法制」の強行採決の理由として「安全保障を巡る環

境の変化」を取り上げていたが、先の田中内閣日中共同宣言

意向も2008年福田内閣による日中共同声明においては、「戦

略的互恵関係」の包括的推進を謳っていた。

 2012年の石原都知事による尖閣列島領土化問題では、ポ

ツダム宣言において日本の領土は4島とされており、日中共

同宣言において棚上げになっきたものを一方的に領土とした

ために日中間は険悪になった。

 2013年には 安倍首相の靖国神社参拝により中国をは

じめとするアジア各国との関係が悪化したのであり、第一次

安倍内閣以降の安倍政治が環境を変化させたのです。

 「拉致問題」・ミサイル打ち上げなども含めたマスコミ報道

に煽られて変化の内実を見失っているので丁寧に説明する

とともに「敵視政策」ではなく、どうしたら中国をはじめとする

アジア各国との緊張緩和ができるかを訴えることが必要であ

るとも強調しました。

 安保法制違憲訴訟は東京を始め全国各地で起こされてい

るが、これまで指摘されてきたように

①集団的自衛権行使容認の閣議決定は立憲主義の否定で

あり、

②内閣法制局長官の首のすげ替えは法の支配の否定である。

③法案提出以前に米国に裁決時まで約束したこと

④強行採決は議会制民主主義の否定であることなど多岐に

亘る問題を抱えていたことです。

  「安保法制強行採決」に先立って秘密保護法の制定・施

行があり、武器輸出を国家戦略として決定して実行しており、

言論の自由に対する攻撃があり、米軍と自衛隊の一体化の

促進として日米共同部が創設され、沖縄の米軍基地強化が

図られており、南スーダンPKO派遣強行などが安保法制と

関連してどのような社会を招来させるのかを想像力をかき

立てることが重要と指摘しました。


  安保法制違憲訴訟は全国で行われている「戦争をさせ

ない総掛かり行動」とともに最も重要なたたかいであり、訴

訟では具体的事件性を明確にして争う必要があります。

現在問われているのは我々が憲法前文2節の<平和的生

存権>を憲法9条2項、<武力を保持しない交戦権の放棄>

や11条<基本的人権>そして憲法13条<幸福追求権>

との関連で具体的にどのように侵害されるのかを明白にし、

権利として確立させなければなりません。

 現実に安保法制により、「武力の行使」が行われようとし

ており、前述したように戦争の準備行為が促進されている

中で我々市民の生命、自由が侵害され又は侵害の危機に

さらされており、あるいは、テロなどの被害や恐怖にさらさ

れようとしていることを具体的に明らかにすることです。

 我々市民一人ひとりにとって、かけがえのない人生を懸

命に生きる一個の人間としての尊厳と誇りに関わる問題

であるのです。


  まとめとして、「安保法制」とのたたかいは、演題のよ

うに<3つの共闘>であることを述べました。

 つは、先の第二次世界大戦で犠牲になったアジア

2,000万人と日本310万人の思いを引き継ぎ共闘す

ることです。

 2つは、子どもや孫達、そして次世代の子ども達の未

来との共闘です。

 3つは、中国や韓国などのアジアの人々との共闘です。

 内田さんは、雪害の関係で遅れて参りましたが、約80

分に亘ってよどみなく話してくれました。感謝・感激です。

 

 


 

   巻 頭 言     < 第10回総会の成功を! >  
                   護憲ネットワーク北海道・共同代表 吉 井  健 一

   ~~~~改憲を巡る情勢~~~総会議案から!~~~


 現在、我々は「改憲」前夜に追い込まれています。71年間維持してきた

憲法が、「解釈改憲」に止まらず「明文改憲」され、「戦争のできる普通の

国」にされようとしているのです。護憲ネットワーク北海道としても結成の

原点に立ち返って「改憲」阻止のたたかいに立ち上がらなければなりま 

せん。また、「戦争法」制定に先立って「特定秘密保護法」制定、日米ガ

イドライン先行改訂、防衛予算増額などが行われました。さらに原発再

稼働、沖縄辺野古新基地建設強行・高江ヘリパット建設強行、福祉予

算の切り捨て、教育の国家主義化、労働法制の改悪など我々の生活

に直結する「憲法破壊」が強行されました。このことを再認識し、怒りを

共有しなければ護憲ネットワーク北海道の前進はありません。

 今総会では、この厳しい情勢を共有するための機会として位置づけ

議論の深化を要請致します。


 安倍首相は自らの自民党総裁の任期延長(安倍政権の延命)を企図

して「解散風」を吹かしております。2014年の衆院選は一票の不平等を

「違憲状態」との最高裁判決を受けており、改正公職選挙法による新小

選挙区割りに移行せざるを得ないとされるのは6小選挙区及び4比例代

表議席とされています。この小選挙区割などの調整は現職議員の利害

関係など困難を極めることから現小選挙区割りで解散しようとするもの

です。このように党利党略による解散は「違憲状態」を再現するものであ

り、許されません。 

 「改憲議論」を深めることとなる憲法審査会は役員交代後、開会に向け

て与野党の調整が難航しておりましたが、衆議院憲法審査会の開会を

11月10日、17日と決定しました。10日には「憲法制定の経過」を、17日

には「立憲主義」をテーマに議論が進められます。自民党の「押しつけ憲

法論」を明確に批判しきることが野党の課題ですが、公明党が「米国の

押しつけではない」と党内で確認されたことにより与党内の憲法観の違

いが浮き彫りになり議論がいっそう深まることを期待できるでしょうか。

 また、「立憲主義」をテーマにした中で、違憲批判をどこまで国民の前

に明示できるか否かが焦点です。


  「改憲」についての世論調査(共同通信、8月~9月)では、安倍首相

の下での改憲に55%が反対し、賛成の42%を上回っております。国民

の間に広く存在する「集団的自衛権の行使容認」に象徴される安倍政権

の「非立憲主義」に対する警戒心をさらに広めることが肝要です。

 憲法審査会に求められているのは、「改憲議論」ではなく、憲法の意義

であり、現行憲法の各条文にはどんな背景があり、どんな思いが込めら

れているのか、現状との乖離をどう考えるのかなどについて委員間で議

論を深めることではないでしょうか。

  安倍内閣やマスコミは尖閣諸島問題以来南シナ海への中国進出や

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)によるミサイル発射や核実験を「戦

争法」制定の理由として挙げてきたし、現在も一方的に断罪しています。

しかし、尖閣諸島については、日中平和条約締結時に双方で領土として

の主張をしないことを確認されている事項です。また、「拉致問題」やミサ

イル発射・核実験などを認める立場にないが、「朝鮮戦争」は終決してお

らず米国と朝鮮は「休戦中」です。米国は北朝鮮政府の破壊を狙って、

常に韓国・日本を巻き込んで政治的・軍事的圧力をかけてきました。北

朝鮮政府に核搭載ミサイルを向けてきたし、目の前で米韓・米日・米日

韓軍事演習を拡大・強化してきました。北朝鮮政府は、米国との間で

「休戦」を終了させ、平和条約を締結するための交渉のテーブルに着く

ために米国に働きかけてきましたが拒否された結果、現在は軍事的強

化を図っています。


 自衛隊は「戦争法」制定以前より、テロ対策訓練も含めて国内演習場

に限らず米国演習場などにおいて日米一体化を企図しての米軍指揮

下での日米共同軍事演習を強化してきました。また、装備の一体化も進

んでおり、一方的な自衛隊による米艦への燃料の海上補給、米機への

空中補給なども行われてきたことをも記憶にあります。このように「明文

改憲」の動向の裏側で「戦争」の準備が着々と整えられてきたことをも認

識する必要があります。


 11月20日から順次、陸上自衛隊第9師団第5普通科連隊(青森駐屯

地)が強い反対の声を無視して既定方針通り南スーダンに派遣されます。

「戦争法」に基づく「駆けつけ警護」や「宿営地の共同防衛」が新たに任務

に加わろうとしています。また、新たに派遣される第5普通科連隊は、施設

大隊とは違い、戦闘部隊であることにも留意しなければなりません。


  南スーダンは、キール大統領派・政府軍とマシャール副大統領派・反

政府軍が激しく対立し、民兵も加わってどこから、誰が襲ってくるのかわ

からない内戦状態にあり、「PKO五原則」は破綻しており直ちに撤退す

べきです。

 <戦争させない1000人委員会>の提起による「19日行動」は全国的

に取り組まれており、札幌においても<戦争させない北海道委員会>

によって毎月大通公園を中心に開催され、集会後「戦争法」反対・廃案、

「殺し」「殺されるな」の声を挙げ市民にアピールしております。当会が事

務局を担っている<憲法9条を世界に広げよう、憲法を市民の手に取り

戻そう9の日行動>も毎月札幌駅西口紀伊國屋書店前でマイクで呼び

かけチラシを配布し市民に呼びかけています。


 「戦争法」反対の声の高まりによって衆議院北海道5区補選では野党

共闘が成立し、全国的な支援を得て勝利をめざして取り組まれました。

当会も賛同団体に加わり、それぞれがチラシ配布などの取り組みに協

力しました。その結果、当選は逃したもののもう一歩まで追い込むこと

ができました。


 この善戦や改憲議席三分の二を阻止しようの声の中で一人区で<野

党共闘>が成立しましたが、残念ながら改憲議席三分の二を許してしま

いました。安倍首相は選挙中には「改憲」については具体的な事項など

について何等触れなかったにも関わらず、この間「改憲」について国民

の信任を得たと強弁しており許されません。

 
 憲法81条は裁判所に<違憲立法審査権>を明示しておりますが、

「自衛隊イラク派兵違憲訴訟」における違憲判決以外明確な違憲判決

が出ておりません。「戦争法」反対・廃案の声が高まる中で弁護士を中

心に<安保法制違憲訴訟の会>が東京を始め大阪・広島・神奈川・埼

玉・福島・群馬・長崎・岡山・長野で結成され訴訟が行われております。

札幌においても弁護士を中心に学者・作家・医師・自衛隊員の母親・労

組活動家などによって<安保法制違憲訴訟の会・北海道>の結成と訴

訟準備が進められております。


  8月の明仁天皇による「生前退位メッセージ」は、現憲法下の象徴天

皇制の持続を願ったものです。安倍政権は「生前退位」特措法で安定的

継続を果たそうとしております。

 憲法は国民主権を原理としながらも第一章に天皇を置いていることが、

憲法の最大の矛盾です。天皇の「公的行為」は憲法の定めがないにも

かかわらず、このために国民は相当の人的、物的、財政的(税)負担を

余儀なくされています。天皇に基本的人権は存在せず、皇室典範に至

っては明治憲法の残照を含んでおります。これを機会に「万世一系」の

歴史を含めて第一章・天皇制を深く考えていくことが必要ではないでし

ょうか。


  「核と人類は共存できない」ことを再確認させたのは東電福島原発

事故です。<脱原発>の意識は広汎に拡がっていることを明らかにし

たのは新潟県知事選です。野党共闘の成果もありますが、自公推薦・

連合支持候補を打破したのは<原発再稼働反対>であったことは議

論の余地がありません。

「中央構造線}など全国に存在する震源が原発に与える危険性を指摘

するまでもなく、原発稼働による地域汚染による地域住民の健康被害

は少なくありません。核燃料サイクルの破綻を指摘するまでもなく、使

用済み核燃料=放射性廃棄物の滞積と最終処理方法の不確立など

再稼働の余地はありません。泊原発再稼働や大間原発建設反対の取

り組みは多くに市民の共感をよんでおります。安倍内閣による原発再

稼働・原発輸出などを許さず<脱原発>の実現をめざして取り組みを

前進させようではありませんか。


~~~~是非、第10回総会に参加されて議論を深めて戴けませんか。

         宜しくお願い致します。~~~~

  ✤内田雅敏さん

(弁護士・『戦争をさせない1000人委員会』事務局長)

 


 [ 安 ]

-死者達、私達、未来の人たち、

  そしてアジアの人たちの声を裁判所に届けようー

 安倍首相は、臨時国会において「新たな任務も含

め、自衛隊のいかなる活動も「PKO5原則」が満た

されることなどを前提として行うものであります。『殺

し、殺される』などというおどろおどろしいレッテル貼

りは全く的外れであります。」と述べました。

 しかし、南スーダンでは7月に大規模な武力衝突が

発生し、民間人数百人や中国軍兵士2名が犠牲にな

りました。その後も内戦は続いており、「停戦合意」は

存在せず、「PKO5原則」は成立しません。 11月には陸上自衛隊第9師団第5普通科連隊(青

森駐屯地)が派遣されるのです。安保法制=戦争法

に基づく自衛隊の新任務―「駆け付け警護」や「宿営

の共同防護」の任務を付与される可能性が大です。

『殺し、殺される』危険性は増しているのです。

 「戦争法」は「集団的自衛権行使」を認め、「武力行

使」と一体となる「駆けつけ警護」や「後方支援活動」

など、明確に憲法9条に違反しています。

 「戦争法」反対・廃案の声が高まり、南スーダンへの

「自衛隊派遣」反対の声も高まっています。  

 裁判所には、憲法81条の違憲立法審査権がありま

す。東京では<安保法制違憲訴訟の会>が結成され

「安保法制は憲法違反だ。」との判断を求めて訴訟し

理がはじまっております。

 札幌でも弁護士を中心に学者・作家・医師・自衛隊

の母親・労組活動家などによって<安保法制違憲

訟・北海道>の結成と訴訟準備が進んでおります。

 今回、<東京・安保法制違憲訴訟の会>の中心と

なってきた弁護士であり、<戦争をさせない1000人委

員会事局長>でもある内田雅敏さんを招いて下記の

り講演会を開催します。ご参加をお待ちしておりま

す。

 

  ☞ 内 田 雅 敏 さ ん 講 演 会 次 第 ☜ 

日 程 :2016年11月 6日(日)13:30~15:50

会 場 :札幌市教育文化会館

札幌市中央区北1条西13丁目 Tel011-271-5821

参加費 :資料代として500円

主 催 :護憲ネットワーク北海道

後 援 : 北海道平和運動フォーラム  

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

◆内田雅敏(うちだ まさとし)さんのプロフィール

1945年愛知県生まれ、1975年東京弁護士会登録。

現在、日本弁護士連合会憲法委員会委員、

    東京弁護士会憲法問題協議会委員。

 弁護士としての通常業務の外に、「西松建設中国人強制連

行・強制労働事件」、「日の丸・君が代」処分問題、

立川自衛隊宿舎イラク反戦ビラ入れ一審無罪判決、

自衛隊イラク派兵違憲訴訟など。

 主な著書:

「弁護士─"法の現場"の仕事人たち」(講談社現代新書)、

「《戦後》の思考─人権・憲法・戦後補償」(れんが書房新社)、

「憲法9条の復権」(樹花舎)、

「懲戒除名─"非行"弁護士を撃て」(太田出版)、

「憲法9条と専守防衛」(箕輪登氏との共著・梨の木舎)、

「靖国には行かない。戦争にも行かない」(梨の木舎)、など多数。

8・28西尾正道さん講演会報告

8月28日、教育文化会館を会場に北海道がんセンター名誉院長

西尾正道さんを招いて『日本社会のあり方を考える』

~放射能汚染・健康を害する食品問題

 ・医療を壊すTPP~と題して講演会を開催しました。

 講演に先立って、当会の共同代表でもあり

「後志・原発とエネルギーを考える会」会員であり、泊原発再稼

阻止に向けて反対行動を繰り広げている広報行動隊の瀬尾

氏より再稼働を巡る取り組みの現状報告がありました。

 本年5月3日の北海道新聞記事・後志20市町村首長の「泊

原発再稼働に対するアンケート」を元に首長に再稼働の問題

点を糺したり、各地の住民に対するチラシ配布や街頭宣伝を

行うとともに、北電住民説明会に参加して質問したり反対意

見を出していることなどが報告されました。

  再稼働反対は小樽市・積丹町・仁木町・蘭越町であり、

後志管内の人口の61%を占めています。それに対しての

「再稼働賛成」は、泊村・寿都町・喜茂別町であり、3,3%

にすぎません。どちらとも言えないと答えたのは余市町など

13町村ですが、その中を分析すれば「隠れ賛成」がいるこ

とが問題であり、今後明確な賛成表明をさせないことが重

要です。

  岩内町在住の原発紙芝居作家であり、北海道がんデー

ター研究家の斉藤武一さんによる「後志地域のがん」の状況

によると、北海道は青森県について全国2位の死亡率であり、

その中で泊村が1位、岩内町が2位であり、その他にも積丹

町・神恵内村・島牧村など原発周辺町村が続いていることか

らも原発が周辺住民の健康被害を拡げていることが明白で

す。

  また、原発立地市町村の死亡率比較でも泊村が1位であり

、岩内町が2位であることも明らかになっています。

 

  講演に移り西尾先生は、放射線医師になってからの40年間

前半は「切り過ぎる外科医」とのたたかいであり、後半は「抗

癌剤に固執する内科医」とのたたかいであったと語り始めました。

 3・11以降は放射線医師としての<社会の中の科学・医学とい

う視点で相対視・客観視することが重要>を根底において放射能

汚染・健康を害する食品問題・農薬汚染問題・医療を破壊するTP

P問題などに積極的に警鐘を鳴らし続けてこられたようです。


 原子核分裂の発見やDNAの二重らせん構造の発見などの歴史

を説明しながら、戦後70年は原子力利用と遺伝子操作などの人

史上でも特別な科学・技術を生み出し地球規模で拡大した。

 一方には膨大な利益をもたらすが、他方では人類滅亡への道と

なりえる技術であり汚染や食物連鎖をともなって次世代・次々世

へも影響が残る問題を内包していると指摘しました。

「科学技術」・「情報」に政治からの独立性は皆無であり、富の源

になっていることをも指摘しました。

  国際放射線防護委員会(ICRP)の設立経過に触れながら事

目的は、「科学的、公益的観点に立って、電離放射線の被ばく

よるがんやその他疾病の発生を低減すること、及び放射線照

射による環境影響を低減することにある」とされているが、その

内実は「原発推進」の民間団体であると問題点を鋭く突きました。

 ICRPの放射線防護体形系が核物理学・放射線医学の基本と

されていることから全ての問題が発生しているとも指摘しました。

 放射線に関する概念と単位について詳細に説明しながら、核

理学は放射性元素が「気体」の時の測定・計算・実験データ

ーで理論を構築しており、「線量」として「Sv」を単位としているこ

とが基本的問題であると述べました。つまり、福島原発から放出

された放射能性物質は「気体」ではなく大部分が、事故=爆発に

より原子力燃料を含んだ超微粒子・微粒子となって飛散した固体

であると断言しました。

  その現象として漫画「美味しんぼ」の鼻血事件があると説明し

した。放射性微粒子が肺に入り、肺から異物として出され鼻の

粘膜に付着したために強い放射線に粘膜が破壊されてが鼻血が

出たのであり、福島県の御用医師や政府高官が「ストレスを原因

」と否定したがストレスでは鼻血が出ないことは医学界の常識であ

り詭弁そのものであると批判しました。

 また、外部被曝と内部被曝をたとえると、外部被曝とは、薪ストー

ブにあたって暖をとることであり、内部被曝はその燃え盛る"薪"を

小さく粉砕して口から飲み込むことであると説明しました。そして、

ICRPは前述したように「原発推進」の立場から「内部被曝」も「外

部被曝」も線量が同じで影響も同じと考える取り決めをしており、

内部被曝の過小評価が最大の誤魔化しであると断言しました。

 さらに放射線の人体影響の因子は線量「Sv」だけではなく、受

卵・胎児などの分裂が盛んな細胞や未分化な細胞であること

など年齢による因子を軽視しているとも指摘しました。同様に遺

伝子などへの低線量放射線の被曝の影響についても軽視されて

いる。と述べました。

  福島原発事故後の政府の対応についてもふれ、一般大衆

=福島県内<事故以前1mSvを20mSvに引き上げた>が、

放射線管理区域<5,2mSv>であり、管理区域内では飲食が

禁止されているし、18歳未満の作業が禁止されている。>

 二重基準であり、「被曝列島」と化していると指摘しました。


 事故処理についても「セシウム」のみを対象にしているが、放出さ

れた放射能に含まれる核種は「トリチウム」など数十種類であり人

・環境に与える影響は計り知れないとも指摘しました。


 次の課題であるTPP=環太平洋連携協定に移り、日本の社会

度が50以上の法律を変更して米国化されると危機感を持って

訴えました。

経済的連携と名付けられているが、経済的植民地化であると述

べ、

① 日本経済への影響、② 農業の多面的機能への影響、

③食の安全への影響、④ 医療の質や医療費への影響、

⑤ 世界の飢餓、⑥ 安全保障・海底資源開発への影響、

⑦ 日本の規制・制度への影響(ISD条項)など多岐に亘ると

指摘しました。

  特にISD条項(投資家保護)は、相手国に投資した米国企

業が相手国の政策によって損害が出れば世界銀国傘下の「国

際投資争仲裁センター」に提訴でき、米国で裁判が行われる

が相手国が敗訴する仕組みであり、米国グローバル企業の利

益を保護するものであると訴えました。


 米国製薬業界と保険業界の標的にされているのは日本の医療市

場であり、その根拠として、米国製薬会社や医療業界は防衛産業

界や石油・ガス業界などを大幅に上回る巨額のロビー活動費を注

ぎ込んで日本のTPP参入を策してきたと指摘しました。

 米国には健康保険制度はないために高額な医療費がGDPの

20%を占めており、家庭破産の62%は医療費が原因となって

おり、健康・生命も所得次第になっていると指摘しました。

  医薬品の特許データー保護期間や薬価決定に米国のように

薬会社の要求が通るように変更され薬価が高騰し長期的に考

えた場合、公的医療保険制度が崩壊したり、民営化が急激に進

み大変な状況が現出します。現在でも日本の主な抗癌剤の薬価

(一月あたり)が従来の数千円から数万円のものが新タイプのも

のは数百万円になっており、薬剤費はこの22年間で10倍になった

とがん治療の実態を述べながら警告を発しました。


  医療問題とともに生命を脅かすTPPの大きな問題点は食糧問

であると指摘しました。

米国の牛肉などには、飼料に高濃度女性ホモンが投入されて

おり、国内の米国牛肉消費量と前立腺がん、乳がん、卵巣がん、

子宮体がんなどの発がんが相関しており5倍増になっている。

 また、国内の農産物に使用される除草剤、ネオニコチノイド系農

ポストハーベスト農薬などの残留度がこの15年間で3倍も緩和

されたことにより、頭痛・吐き気・心電図異常・子どもの脳の発達

障害・若年期での自閉症や精神疾患など多数の健康被害が頻発

していると警告しました。


 大豆、トウモロコシ、小麦などのGM(遺伝子組み替え)作物が

昨今問題となっているが、GMトウモロコシは中性脂肪を増加させ

ることが明らかになっているし、発がん性の疑いもあるのです。

コーンスターチ(澱粉)は、人工甘味料として多くの食品の素材に

なっているが、特に飲料に使用されており危険です。

 低線量の放射線と低用量の毒性化学物質に汚染されると、一

方だけではがんが発生しなくても、相乗効果でがんが発生しやす

くなり大規模な「多重複合汚染」が問題となると警告しました。

 安倍内閣ではないが、[今だけ・金だけ・自分だけ]との揶揄が

あるが、現状はお金のために嘘と隠蔽で科学の独立性が脅か

されています。

 現代社会の文明を支える科学技術の人体や生態系への影響

を科学的に分析し、社会全体で「光と影」を使い分ける見識が

必要であるとまとめてくれました。


  西尾先生は放射線医師としての豊富な体験を踏まえて、

写真・図・具体的な数字などをあげて講演してくれました。

熱気あふれる講演は、予定を大幅に超えて120分になりました。

  2006年の取り組み  

    6月24日(土) 結成総会 結成記念講演会 

              講師 伊藤真さん KKR札幌

    8月13日(日)~15日(火) 沖縄戦パネル展

              地下街オーロラタウン 

   10月28日(土) 学習会

              講師 吉田勝弘さん 市民会館

   11月 3日(金) 北海道新聞意見広告 


    2007年の取り組み

    1月18日(木) 新年学習会 市民会館

              講師 林炳澤さん

    8月18日(土)~20日(月) 沖縄戦パネル展

              地下街オーロラプラザ

  2008年の取り組み

    1月11日(金) 街頭宣伝行動 JR札幌駅前

    9月 9日(日) 第2回9・9憲法9条を世界に広げよう

                全国一斉行動 大通り公園西4

   10月23日(日) 第5回総会 講演会 北海道教育会館

              講師 鳴海冾一郎さん・吉田勝弘さん

                「原発政策と電力産業の深層を暴く」

  2009年の取り組み    3月 8日(日) 講演会 クリスチャンセンター

              講師 清水雅彦さん

              「平和に生きるために憲法を」    5月 2日(土) 護憲トークマラソン

              大通り公園西4

    5月31日(日) 第3回  総会・講演会

              クリスチャンセンター

              講師 山内亮二さん

              「憲法25条の政治経済学」 

    9月 9日(日) 第3回9・9憲法9条を世界に広げよう

                全国一斉行動  大通り公園西4

  2010年の取り組み

    9月 9日(日) 第4回9・9憲法9条を世界に広げよう

                全国一斉行動  道庁前・大通り西4

 
   10月24日(日) 
講演会 北農健保会館

                  講師 清水雅彦さん

              「憲法と沖縄を問う」

   11月14日(日) 第4回総会 講演会 北海道教育会館 

              講師 林炳澤さん 「日韓併合と憲法」

 2011年の取り組み

    3月 6日(日) 講演会 クリスチャンセンター

                  講師 山内亮二さん

               「高レベル放射性廃棄物問題を考える」

    7月10日(日) シンポジウム かでる27

                「地方自治と生存権と考える」

      パネラー 山内恵子さん、渋谷澄夫さん、渡辺精郎さん

      9月 9日(金) 第5回9・9憲法9条を世界に広げよう

                 全国一斉行動  札幌市役所前

    10月23日(日) 第5回総会 講演会 北海道教育会館

               講師 鳴海冾一郎 吉田勝弘さん

               「原発政策と電力産業の真相を暴く」

   2012年の取り組み

     2月 5日(日) 講演会 かでる27

               講師 吉田正司さん

               「沖縄ー普天間ー辺野古の今を斬る!」 

     5月 3日(木) 憲法トーク JR札幌駅南口

     7月15日(日) 講演会 札幌市教育文化会館

               講師 糸数慶子さん

               「沖縄ー普天間ー辺野古の今!」

     9月 9日(日) 第6回9・9憲法9条を世界に広げよう

                  全国一斉行動  札幌市役所前

      9月28日(金) アメリカ領事館へ

         オスプレイ配備・低空飛行訓練撤回」申し入れ行動

    12月 9日(日) 第6回総会・講演会 

               札幌市教育文化会館

               講師 久世薫嗣さん

             「核廃棄物処分と幌延新地層研究所は今?」

   2013年の取り組み

     3月16日(土) 講演会 KKR札幌

               講師 佐高信さん 

         「今、日本はタカ派ばかり~ずらり並んだ改憲派~」

     4月22日(月) 講演会 市民会館

               講師 吉田勝弘さん

               「アベノミクスと我々の生活」

     5月 3日(金) 憲法トーク 大通公園西4丁目

     6月16日(日) 憲法討論会 かでる27

               講師 結城洋一郎さん・岩本一郎さん

     9月 9日(月) 第7回9・9憲法9条を世界に広げよう

            全国一斉行動 JR札幌駅南口・大通公園西4

    11月30日(土) 第7回総会・講演会 教育文化会館 

               講師 清末愛砂さん

               「集団的自衛権と秘密保全法の世界」

    2014年の取り組み

        1月15日(水) 講演会 エルプラザ

                  講師 山田晴憲さん

                  「沖縄ー普天間^辺野古の今、2014」

        2月 1日(土) ニュース創刊号発行

      3月21日(金) 講演会 かでる27

                  講師 海渡雄一さん

                  「秘密保護法で、原発推進・戦争準備」

        5月 3日(土) 憲法トーク JR札幌南口

      6月21日(土) 講演会 北海道教育会館 

                  講師 安次富浩さん

                  「辺野古新基地建設を問う!」

       7月25日(金) ニュースNO,2 発行

       9月 9日(火) 第8回9・9憲法9条を世界に広げよう

                全国一斉行動 JR札幌駅南口

     10月 4日(木) 講演会 エルプラザ

                 講師 吉田勝弘さん 

               「アベノミクスの本質」

      11月30日(土) 第8回総会・講演会 北海道教育会館   

              講師 清末愛砂さん

                 「集団的自衛権行使の今日的課題」 

     2015年の取り組み

    1月15日(木) ニュースNO,3発行 

       1月26日(月) 新春憲法学習会 エルプラザ

                 講師 池田賢太さん

                 「安倍政権と真正面から向き合おう!」

       6月 6日月) 講演会 北海道教育会館

                講師 岩本一郎さん

                「戦争関連法案と平和的生存権」

       6月28日(日) ニュースNO,4発行

       9月 9日(水) 第9回9・9憲法9条を世界に広げよう

                全国一斉行動 紀伊国屋書店前

      12月12日(土) 第9回総会・講演会 北海道教育文化会館

                 講師 結城洋一郎さん

             「戦争法撤廃と改憲阻止を実現するために!」

     2016年の取り組み

       1月15日(木) ニュースNO,5発行

       1月29日(金) 新春学習講演会 エルプラザ

                 講師 吉田勝弘さん

                 「安倍政権の暴走と日本経済を考える」

       3月12日(土) 講演会 教育文化会館 

                 講師  飯島滋明さん

                 「戦争法(安保法制)と改憲の行方 

                    ー私たちがすべきこと」 

       6月15日(木) ニュースNO,6発行

       8月28日(日) 講演会 教育文化会館

                 講師  西尾正道さん 

                 「日本社会のあり方を考える」~放射能

            汚染・健康を害する食品問題・医療を壊すTPP~

        10月25日(火) ニュースNO,7発行

    11月 6日(日) 第10回総会

                講演会 札幌市教育文化会館

                講師   内田雅敏さん

                「安保法制違憲訴訟は三つの共闘」

              ~死者達、私達、未来の人たち、

             そしてアジアの人たちの声を裁判所に届けよう!~

 

    2017年の取り組み

       1月23日(月) ニュースNO,8発行

       同   新春講演会 エルプラザ

              講師 吉田勝弘さん(旭川大学経済学部教授)

                「アベノミクスの4年間と日本資本主義」

   1月25日(水) 講演会   札幌市教育文化会館

             講師 今井高樹さん

        (日本国際ボランティアセンタースーダン事務所代表) 

            「南スーダンPKO自衛隊派遣問題を考える}

                  {  尚、2014年 7月 1日の安倍内閣の「集団的自衛権容認

 閣議決定に危機感を抱き例年行ってきた<9月9日の憲法9条を

 世界に拡げよう全国一斉行動>を市民団体に呼びかけて実行委

 員会を結成しました。<憲法9条を世界に拡げよう!憲法を市民

 の手に取り戻そう9の日行動>として札幌駅西口・紀伊国屋書店

 前で毎月9日に昼休みを中心に憲法トーク・チラシ配布・署名行

 動などに取り組んでいます。ご参加をお待ちしています。}


 2017年1月19日(木) 記載                                                   

  ☢ 体に悪いからとめよう! ☢ 泊を止めよう!☠
                後志・原発とエネルギーを考える会 広報誌より掲載 
                                     (同上・全後志行動隊・事務局・瀬尾さんのコメント)

◈ 「大人はウソつきだ。将来私は子どもを安心して産めますか!!」
                 共和町女子中学生の集会での叫び 

◈ 「岩内を出て行く」・・・「将来何になるの?」と問われて                

   「なぜ?」・・・・・・・・「あれ」と指さした先には泊原発 

                           岩内の男子中学生

上記の女子中学生も男子中学生ももう立派な大人になっている

はずです。私は今無性に二人に会って話をしたい気持ちです。

 「昨年はひどい年でした。」これは最近、<脱原発訴え行脚>

のために向かった赤井川村での知人の奥さんの話です。

 「お母さん(義母)が癌で入退院を繰り返し、昨年末に亡くなったけ

ど、看病が大変でした。」「私も癌で手術、主人も肝臓癌で通院して

いますし、赤井川の○○の叔父も夫婦揃って癌になりました。

同じ村内の△△に住んでいる叔母の家でも罹患しています。」

「実はうちの娘も子宮癌で全摘して、嫁に行かれない体になってしま

いました。」との話に返す言葉がありませんでした。

 岩内町に在住し原発紙芝居作家であり、北海道のがんデーター研

究家である斉藤武一さんは泊原発稼働前の1974年~1988年の

15年間と稼働後の1989年~2012年の23年間の悪性新生物・

がんを対比したところ全北海道民の死亡率が1,8倍になっているこ

とを指摘しています。当然原発に近いほど死亡率・死亡比は高率に

なっています。  
                                                      

 福島原発のようにメルトダウン・爆発事故が起こらなくても通常運

転において放射能を放出しているのです。ですから、原発周辺の市

町村の住民にがんが多発しているのです。

 北海道がんセンター名誉院長西尾正道さんによりますと、泊村の

悪性新生物=がんの標準化死亡率は全国1位であり、10万人中

2450人となっておりダントツですし、別の統計でも泊村が1位で隣

の岩内町が2位になっております。泊原発3機から放出されたトリチ

ウムも膨大な量に達しており健康被害に繋がっていることが指摘さ

れています。体に悪いから止めるしか道はありません。