鉄路は誰のもの!

                           廃線になった瀬棚線・旧今金駅跡

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  札幌では2030年新幹線(新函館北斗ー札幌)開業

が確定し、「札幌オリンピック」招致に邁進している。

 しかし、その北海道新幹線(新青森ー新函館北斗)の

収支について全く注目されない。2016年度54億円の

赤字であり、翌2017年度は103億円と倍増しているの

である。

 「札幌への開業」によって赤字さらに増え続けることが

予想されている。

 このような中で6月16日、JR北海道の嶋田社長は、

記者会見を開き輸送密度(1キロ当たりの1日の輸送

人数)200人以上2千人未満の道内路線8区間を巡り、

収支が改善しなければ廃線となる可能性を明示した。

 しかし、当該沿線の自治体や関係機関など道民の

反発を背景にした20日の高橋北海道知事との会談に

おいて「説明の言葉が足らず、存廃も含め検討する

との誤解を生んだ。訂正したい」と述べ撤回した。

 北海道新幹線の全面開業による赤字の増を見据え、

早期に「維持困難鉄路の半減」を実現させ赤字の縮減

を狙ったものであり、住民無視の傲慢な方針であり許

されない。

 問題の根源はそこにはなく、2000年の鉄道事業法の

改悪にあった。前述したように輸送密度の低い路線は、

たとえ黒字会社でも線区単位で採算が確保できなけれ

ば廃線にすることが可能になったことだ。実際に「分割・

民営化」によって巨大な黒字企業となったJR東海やJR

東日本でさえ、採算の合わない地方路線の廃止を打ち

出している。
              
 北海道内の鉄路は、過疎過密や少子高齢化の進行に

より寂れるばかりある。しかし、食糧基地としての北海道

にとって農林水産物の輸送手段として鉄路は欠かせない

ものである。又、観光立国を唱え海外からの観光客が増

加していることから、将来的にも鉄路の必要性は大きい。

 何よりも、鉄路は高齢者や高校生などの交通弱者にと

って安心して通院・通学できる公共交通として必要不可

欠のものである。

  憲法13条・22条・25条などによっても保障されてしかる

べきものであり、保障されなければならないものである。

  「維持困難鉄路」とJR北海道の経営再建を巡って上下

分離,上中下分離、原発賠償金方式(JR東・西・東海

などからの損金処理による支援金)など様々な再建策

が出されてきた。 

   問題なのは、鉄路はJR北海道や株主の国のもので

はなく利用者のものであることを認めて鉄道事業法を

改正するとともに抜本的な政策を創り出すことである

と考える。