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献詩・恒心

            恒   心                                                  
                             立 花   創 瞼

     プロローグ

    賢く すこやかに育つわらべをと

   タイルで遊ぶ学び舎を期して

   競争は、狂争心となり人々を差別する

   序列のピラミットを否定し、わらべと遊ぶ

   零の理論に魅いられてレポートに打ち込む日々

   零・一・十・百・千・万・・・京と

   現代化のまことを示す

   シェーマは、訴える

   わらべの感性を信ぜよと

   主体的学習を唾棄する教師の主体

        Ⅰ

   肌寒い風の中、集う人々三千余

   宣伝カーの上から呼び掛ける言の葉

   冷たい廊下の床で熱く飛び交う言の葉

   組み合った細いかいなと逞しいかいな

   残されたわらべを思う恒心

   額の紅い鉢巻は訴える
 
   プラカードは踊り、共感を呼ぶ

   貶められた生活を、賃金をと、国民春闘!

   ストライキは鍛える教育労働者を

              Ⅱ

     われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する

   人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも

   個性ゆたかな文化の創造をめざす教育を普及徹底しなけれ
 
   ばならない。

        われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から

   永遠に 除去しようと努めている国際社会において、名誉ある

   地位を占めたいと思う。

          われらは、全世界の国民がひとしく恐怖と欠乏から逃れ、

   平和の裡に生存する権利を有することを確認する。

        Ⅲ

   右に喧々ありて 左に諤々ありて動じず定むるたたかいの道

   東にオルグし、西に交渉し

   札教短信、北教(北退教版)原稿、数知れず

   鉛筆を持ち替えて記す数教協レポート

   忙中閑あり、仲間を誘いてテニスに遊び、卓球に興じる

   穏やかに語り、静かに傾ける盃

      エピローグ

   腥風は止まず

   反動の嵐に抗して
    
   恒心ここにあり

  
     2018年 5月25日 故・清水史郎さんをを偲ぶ会にて献ずる

   故・清水史郎さん略歴 (2018年02月03日 逝去)

   日本退職教職員協議会副会長・北海道退職教職員協議会会長

   北海道退職者連盟会長代行・札幌市教職員組合委員長

   北海道算数数学協議会会員として活躍。

  ~~~~~~~ご冥福を祈る~~~~~~~~~


                      

慟哭の丘

53667610[1].png     プロローグ      

オッパー(お兄さん)ー

オッパー                

53667610[1].png オッ・・・                   
         
オッ・・・

アー、アー、アー    
             
どうして、こんな軽い、細い骨に

優しいオッパーが、こんな細い骨になったの。

アボジも、オモニも、どんなにオッパーを待っていたのか。

オッパーの帰りを 待って、待って、待って、待っていたのに。

アボジは、闇夜に怨の矢を射たのに。

オモニは、満天の星に祈ったのに。

アボジの涙は枯れて、肉体を干したの。

オモニの涙は、漢江を溢れさせたの。

オッパー、此処は祖国です。

祖国に還って来たんだよ。

祖国の土だよ。

オッパー、オモニに会ってください。

オッパー、アボジに会ってください。

アボジ、オッパーが還ってきました。

オモニ、オッパーの遺骨ですよ。

アボジ、オッパーに故郷の話をしてあげて下さい。

オモニ、オッパーの遺骨を抱きしめてあげて下さい。

二人で、オッパーにたくさん、たくさん語ってあげてください。

オッパー、アボジと、オモニと話してください。

オッパー、

オッパー

オッパー

オッ・・・

オッ・・・                   
     
アー、アー、アー            
 

               故   郷

アボジのお墓は、何を語るの 

オモニのお墓は、何を告げるの

故郷のお墓に供えた野菊は枯れ果てて、

故郷の土は、子守の辛さに蹴った色 

故郷の土は、草取りの虚しさに落とした涙の色

故郷の土は、キムチも漬けられず飲んだ唾の色

故郷の土は、淋しく悲しい私の命

故郷の土にかえしてあげることも出来ずに

望郷の丘で涙するだけ。           

 

        ア リ ラ ン

アリラン、アリラン、アラーリーヨ

室蘭光昭寺、本堂に響き渡るアリラン

「おじさん、ごめんなさい。」 

小学生の謝罪の声    

時を越えた市民の意志、

市民に訴える声   

厳寒の気を溶かし、カンパを入れる暖かい心

読経は、悲しみを新たにする。

セピア色の写真は語る。  

生の証を。

アリラン、アリラン、アラーリーヨ 

赤平宝性寺、静寂を破る嗚咽 

自分と同じ年で生を断ち切られた強制労働者              
                
歴史の真実に想いを来たし  

涙する日朝の高校生達。

亡骸の声を聞く。

苦を、餓えを、

亡骸に語りかけた読経の時よ

埋葬許可書のあせた色よ 

ニュースの背景を語る徴用者アリラン

月は高く上がり・・・

涙の中に響く、徴用者アリラン

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    薦 度 斎

 

明盡和上

鄭英得霊駕よ、

李延基霊駕よ、

具然錫霊駕よ、

趙龍文霊駕よ、

 

 

15、16、17と・・・・

父母の懐で、たくさんの慈しみを必要とする歳に

異国の地に強制連行され、

労働を強制され、

寒さに震え

空腹の辛さに浸され

父を、母を、兄弟を、姉妹を想い

涙も枯れて

艦砲射撃に、病に命を奪われて

霊駕達よ、

あなた達を思うと

わたしは、息が詰まり、胸が張り裂けるのです。

誰がその若さを、命を償えるのですか。

花も咲かすこともなく

家庭を持つこともなく

異国の地で悔しくも命を失っただけでなく

死して九天を彷徨って63年ぶりに帰郷されました。

加害者の日本政府も日本企業も返還しようともせず、

大きな責任のある韓国政府も返還の労を執ろうともせず、

日本の良心的な宗教者と市民が

人の霊駕をお連れしてくれました。

恥ずかしさを感じながらお礼を申し上げます。

63年の歳月を涙と悲しみで過ごされたご遺族の方々は、

どんなに恨みがつのり、大地を叩いたことでしょう。

ご遺骨を抱いて、お気持ちは少しは楽になったでしょうか。

そのお気持ちになってこそ、

九天を彷徨った霊駕達のお心も安まるでしょう。

お母さんを懐かしんで血の涙を流した霊駕よ

もう安らかに永眠してください。        

 

      エピローグ


名前を奪われ、生を断ち切られた若人達

 
徴用した企業と政府の責任は、過去の者達に転嫁された中で

渡された未払い証明書は、何処へいくのか。

60有余年を経て手渡された父への手紙。

読経が流れ、鉦がなり、笙が響き渡る

鈴は、人々の心を打つ

供えられた花は、   

ひとひら、ひとひらと心の襞に染みいる。

本堂に、納骨堂に、墓地に

ナムアミタプ、ナムアミタプ。 

「ごめんなさい。」

「カムサハムニダ。」と、 

謝罪と感謝の言葉が行き交い

和解の一歩を踏み出した。     

野山に、海に、路端に、寺院に 

残る遺骨は、幾千、幾万。 

遺族の老いは、日々重ねられる

慟哭の丘に。                                                      

           

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2008年2月28日、韓国望郷の丘に強制連行・強制労働で亡くなった人々の御遺骨を奉還した。

写真は、望郷の丘入り口

返還された御遺骨は


室蘭輪西の光昭寺に残されていた

鄭英得(チョン・ヨンドク)さん   死亡時年齢  16歳
 
李延基(イ・ジョンギ)さん    死亡時年齢  15歳
   
具然鍚(ク・ヨンソク)さん    死亡時年齢 17歳
いずれも亡くなったのは10代の若者たちであった
赤平の宝性寺に残されていた
 
趙龍文(チョウ・ヨンムン)さん  死亡時年齢 39歳
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てつろ

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   鉄路の小さな石は

     巨きな車輪に跳ね飛ばされ

     鉄路は、ただ車輪の音を響かせて

     鉄路は、車輪のうなりを響かせる

     おじいも、おとうも、おれも

     鉄路の輝きと錆が

     枕木の暖かさと

     汽笛の音が

     懐かしい子守歌


     遠くに 近くに聞こえる駅のアナウンス

     乗降客のさざめき

     煙を吸い、風に吹かれた群青の帽子

     汗にまみれたなっぱ服

     純白の雪に取られた長靴

     砂利をはじくツルッパシ

     ドッ、ドッ、ドッと躰を震わせて埋まりゆく小さな石

     ひたひたと迫り来る歩みに鳴る鋏

     ドサッ、ドサッと雪にしなるスコップ

     煙にまかれ息も絶え絶えに投げ入れる黒い石

     輝く釜は、太陽と化す

     すり鉢の底の踏切にこらす眼

     エー駅のエックス地点に止まる列車

     炎天下、黄害にまみれて巡る鉄路

     巡り来る破られたビロードの緑の椅子

     忘れられた網棚の学生鞄を掴む腕

     鉄路の小さな石は

     巨きな車輪に跳ね飛ばされ

     「祝福された産声」は、おとうの仕事を思い

   おかあの胸をつぶす

   紅葉の掌に刻んだ「十五の春」

   破られたちいさな、小さな安逸と胸達

   幼子の叫びは、鉄路に錆びつき

   愛し子の涙の訴えに凍り付く答え

   取り上げられたガソリンカード

   情を断ち切る風評

   狭い官舎を墨色に染め付け

   暖かな言葉は天井に張り付き 

   冷えたストーブから飛び交う怒声

                    

   鉄路に砕けた小さな石は、アスファルトを巡り

   断ち切られた鎖を結ぶ 

   訪ぬる人々の眼に鉄路の輝きを見る 

   増えた白髪に枕木の暖かさを感じ 

   たたかいの報告は、汽笛の音を響かせて 

   廃線にも鳴り渡る 

   羊羹は、怒声を溶かし心に甘える

   ピンセットで除かれた錆びついた心は

   「一夜干し」と化す

   海の香りを運ぶホタテは、風評を深海に沈める

   群青の帽子を夫の手に 

   遺骨を包むなっぱ服 

   凍てつく故郷を輝かさせる釜 

   狭い事務所に方言が飛び交い明るい喧噪

   結んだ腕にジュラルミンの盾も裂かれる

   北の国から発信される心  

   南の国から呟かれる心の襞

   細いかいなも太い腕も廃線を越え   

   おじいに、

  おとうに

   おれに、      

   おばあに、 

   おかあに、

   愛し息子に、 

   愛し娘に、 

   鉄路の輝きと錆を 

   枕木の暖かさを  

   汽笛の音を  

   取り戻す

 

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2002年 8月10日 稚内闘争団訪問にて

 

 

 

 

 

 

 

 

 希 求

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    プロローグ    

  米軍キャンプの暗がりで

  拾った民主主義

  昼と夜の間を彷徨う国民主権

 鉄条網に保護された自由

 いくさばの時を埋めるのは一粒の米

 パンを求めて集い来る旗竿   

 バラックの壁に聞く  

 創憲のいぶき

 餓えた人々を惑わす雑炊の匂い

 キャンパスに漂う硝煙の誘惑

 法のバイブルに忍び寄るキャピタルの音

 安住と安逸が同居して     

 転がる歴史

 バーボンの香と脂粉の匂いをカクテルし

 ブルーノートは、語りかける  

 紫煙は、硝煙と化しアジアを駆けめぐる

 教室の片隅でつぶやく眼

 校舎を犯す権力 

 追い立てる小さな大人達

 組み合った細いかいなは、指摘する

 人の上に人をつくり、国の下に国をつくる

 期待される人間像

 校長の頭上に舞った返上書

 手当は、扉の上と下を行き交う

 団結から転げ落ちたいのち

 議論は、沸騰し教卓を叩く

 制度を超越するたたかいの輪

                       

       Ⅱ 

 差別は、校門から出発し、ビルデングの壁に張り付く

 窓ガラスに問われるしょうがいしゃ

 空けられた堤に展望する

 やさしさと暖かさ、   

 人として

                      

       Ⅲ

 聖職者の碑に市民の自由を     

 労働者の息吹を     

 縦糸に法の精神を     

 横糸に抵抗の芽を  

 行間に埋め込まれた管理手法 

 萌芽は訪ね歩く    

 人々の心を

                               

    エピローグ                             

 墨塗られた教科書に託された民主主義   

 編まれた瞬間から生まれいずる番外地    

 復古のたくましさ   

 勅命に換わる職務命令     

 はぐくまれる心に撃ち込まれる劣化ウラン弾  

 硝煙の中から出発する心   

 弾圧の下から燃え上がる心 

 黄昏から暁に吠える     

 北の大地にふる氷雨は         

 落ち穂を洗い、     

 史実を探り出す

 ひとしずく、ひとしずく 

 いちまい、いちまいと  

 硝煙を和ませ     

 萌芽にしみいる    

 涙を訪ねる        

 ぽたり、

 ぽたりと。

<注・この詩は、札教組(北教組札幌支部)運動の大先輩であり、

小生が専従執行委員(法制部担当)当時、法制部長として「たた

かいの中から権利を」を編集してくれた大森隆弘さんに捧げたも

のです。

 大森さんは、憲法問題や法制度に詳しく、しょうがい児教育の

指導者でもありました。詩にもあるように「中教審答申」に基づく

「主任制度」反対闘争先頭に立ってたたかわれた先輩でもあり

ました。小生が新米執行委員当時、オルグ活動の神髄を示して

くれたことを思い出します。 

 退職も間近いあるとき、「吉井君、我々の抵抗は長生きして政

府を困らせることだよ。」と、述べていました。しかし、退職2年後

62歳で黄泉の国に旅立ってしまわれました。

<立花創瞼はペンネームです。本名・吉井健一1946年2月小樽に生まれる。

量徳小学校・松ヶ枝中学・緑陵高校・教育大を卒業し滝上町、丸瀬布町、札幌

市などで小学校教員として勤務し退職、現在素浪人??>

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還暦の朝

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 澄み切った青空は語る

 六十年前のあの空を

 動き出した街のざわめきは語る

 広島の阿鼻叫喚を   

 ビルの陰は語る   

 長崎の黒い雨を

 「戦争をする普通の國」を 

 しばふが肌を刺す

 靖国の英霊は嘆く    

 天皇制の残滓を

 バブルは指摘する  

 労働時間二千百時間を 

 労働災害の多発を 

 自殺者三万人超を  

 再建法は映す    

 血税を自在に注ぐ人々の眼を

 民営化は協働を喰らい、

 人々の命と時を喰らう   

 土の香りと息吹は消え

 ふるさとの記憶はビルの壁に塗り込められた

 グローバリズムは社会を席巻し、豪語する  

 人の命は軽く、資本は重たいと  

 憲法は希求する 人らしく生きられる社会を

 教育基本法は期する 人らしくはぐくめと  

 還暦の詩は、人々に呟きかける  

 六十年前のあの空をと   

 札幌の街は喧噪に包まれ   

 職場に急ぐ人々で埋まっていく

 被爆六十年は終わり、2005年八月六日が始まる

                                                                      

   <2005年・大通りダイインにて>        

平和の碑

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 ざっくりと切り揃えられた頭髪と

 強く握りしめられた拳は

 冷えた素足は、何を語るのか

 静かな表情は、何を語りかけるのか

 座って下さいと、隣の椅子を空ける少女像、

 今も尚、「売春婦」だったと、嘲笑されて 

 ぜいたくに暮らしていたと非難され、

 二重、三重、四重に人権を侵され続けて

 流した涙は漢江をあふれさせた

 

 七十数年前、

 将校の肉体の奥深く潜む天皇制を視た

 若い獣の歓喜に漂う

 血と涙、死への恐怖

 日本軍の階級のるつぼに陥る少女

 闇の広場から出立する死の行軍

 故郷の草が啼く

 乱れ飛ぶ鉄拳、足蹴り

 日本刀の錆と化す乳房

 銃声と戦車の地響きに

 絶望と憎悪、呪咀の日々

 

 終戦となり

 餓えに餓えながらたどり着いた故郷  

 家族の、凍り付いた眼

 人々の噂、罵倒

 ふるさとを追われ

 農場の掘っ立て小屋で

 薄暗い赤提灯の椅子で

 背負わされた過去は

 再び、三度、四度と、心と体を襲う

 貧困と病魔にとりつかれて

 

 ナムルの家で同僚と口ずさむ唄

 忘れられない過去、

 青春の証明

 "あいたさ見たさにこわさを忘れ"と、籠の鳥

 公表は家族を引き裂く

 社会の除け者として

 訴えもかなえられず

 謝罪も賠償もないまま 

 歴史の爪痕を胸に治め、

 尽きせぬ恨みを抱いて       

 見えない河を渡った199人よ 

 戦争の道具として、もてあそばれて

 再び政治に翻弄されて  

 よわい九十を超えて 

 「平和の碑」は、    

 40人のハルモニは、語る  

 「戦争」をするなと、 

 子ども達に 「平和な世界」をと  

 語りは、同胞を奔らせる

 「慰安所」跡地などに建立される平和の碑、50、60

 オーストラリア・シドニーに立つ平和の碑 !               

 あなたも語る

 幻の「隣の椅子」で

 「あなたの平和」

 「ひとりの平和」

 「ふたりの平和」

 「さんにんの平和」

 「みんなの平和」をと!

                                                                                                                                                                               

      

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ゴボウになった日

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      ゴボウになった日       

 2017年 5月15日  1044日目
 ゲリラ対策車 沖縄800 さ 77ー05の前
  私はゴボウになった。
 茶色い泥に包まれて
 地の底から響いてくる歌声
 県民の怒りに燃える島 沖縄よ
 我らと我らの祖先が血と汗を持て
 守り育てた沖縄よ
 我らは叫ぶ沖縄よ
 我らのものだ沖縄は
 沖縄をかえせ、沖縄にかえせ、琉球にかえせ

 紺色の悪魔にかいなを絶たれ
 泥を落としながら
 金網の前で解かれた

 辺野古の海は誰のもの
 辺野古のジュゴンは何処へ去ったのか
 マリーンブルーは
 テトラポットに脅されて
 マリーンダークと化し、
 サンゴは息絶える
 
 高江の森に響く鎚音
 ヤンバルクイナの鳴き声も途絶えて 
 ヘリパットABCDEF!
 グリーンベルトははぎ取られ
 豪雨に浸されて
 醜悪な泥の海と化す

 

 高江の空は誰のもの
 オスプレイの下で震える
 震える内蔵、震える筋肉
 低周波は、内蔵を 脳の襞を侵す
 幼子の脳は震える 震える
 お父とお母の愛も震える
 おばあとおじいの愛も震える

 

 高江の空は誰のもの
 辺野古の海は誰のもの
 ゴボウになった日
 ゴボウは悲しみに 憤りに
 静かに震えるばかり
 ゴボウになった日
 震える、震える。

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シーサー

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醜悪な色に染められたあぶくに先導されて

美ら海の底にブツブツと沈んできた

ケーソンを想像できるか シーサーよ

悲鳴もあげられず 砕け散って

アスファルトに散った少女の血のごとく

紅く 赤く あかく 昇華する珊瑚

70数年前にとどろいた砲弾の音は、うつつ

朝鮮に、ベトナムに、イラクに、かけあがり 

美ら海から、昇華した魂は、幾千、幾万

民を支えたさとうきびは、風に鳴る 

ガマの奥深くとじこめられた白骨の歌

鳴き声をとがめられた小さな息の音

海猿達のだみ声と暴力を指弾する

機動隊員の足蹴に抗議する老婆の声

時を超えて 所かまわず飛び回る

死霊の竹とんぼにふりあげるこぶし

ウチナーンチュ、ウシェティナイビランドー

シーサーよ、ヤマトンチュに とどろかせよ

ウチナーンチュの たましいを 

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